虫歯の治療でなぜ死ぬの?低酸素脳症って何?麻酔をした小児歯科医院は誰でどこ?

Photo by Michael Browning on Unsplash

こんにちはtakuです。
現在ではあまり聞いたことの
ない歯科医院での死亡事故が
報道されました。

なんとまだ2歳にしか満たない
小児が歯科医院で虫歯の治療を
受けた後、二日後に死亡したと
いうのです。

なんとも痛ましい事故(事件)です。
なぜそのようなことが
起こってしまったのでしょうか。
その事故を防止する
術はなかったのでしょうか。

その辺のことを詳しく調査し
記事にしました。

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事故(事件のあらまし)

去年2017年7月という
だいぶ以前の事故のことなのですが、
福岡圏内の小児歯科医院で
虫歯を治療した2歳の女の子が
急性リドカイン中毒による
低酸素脳症に陥り、2日後に死亡
していたということが後日司法解剖の
結果、関係者の取材によりわかったそうです。

両親は歯科医院いた時にすでに、
すぐに叶愛ちゃんの異変に
気がつき、その場で歯科医に
訴えたにも関わらず、
医院長は「よくあることだ」と
なんの医療処置、対応も取らず、
通常の治療で終了したようです。

45分後ということですから、
おそらくそのままの足で
病院に駆け込んだのでは
ないでしょうか。

もちろん専門家ではないので、
両親も叶愛ちゃんがその時
どのような状態であるのか、
想像もつかなかったのでしょう。

救急車は呼ばずに、自力で
叶愛ちゃんを病院に連れて行ったとの
ことです。

「なぜ、あの時」
と悔やんでも悔やみきれないことが
いくつもいくつもあったことだと思います。

これは両親の責任でもなんでもなく、
警察の捜査の通り、完全な業務上過失致死
の疑いがあるのではないでしょうか。

にもかかわらず今現在も、歯科医は
「必要な措置はとったと考えている」
とコメントしているそうですから、
裁判やそういった法的処置が施される
のに半年以上もかかっているということ
なのでしょうか。

歯科医院はひょっとしてそのまま
継続して開院しているということ
なのでしょうか?

院長が言う「必要な措置」とは
本当に取られていたのでしょうか。

万が一そのような患者の症状が
起きた場合、一体どのような処置
を施すことが最善だったのでしょうか。

死因の低酸素脳症とは

山口叶愛ちゃんの死因である
低酸素脳症とは一体どのような
ものなのでしょうか。

低酸素脳症というのは、
脳の低酸素血症状によって、
脳の全体的な障害が起こる
状態のことを言います。

局所麻酔薬のリドカインは、
血中濃度が上がるとけいれんなどの
中毒症状を引き起こし、
処置が適切でなかったり、
症状がひどい場合には

窒息、心肺停止、呼吸停止、
重篤な不整脈、血圧低下などに
よって死亡するケースがあるそうです。

つまり、原因となるきっかけ
は様々で、心筋梗塞や、
誤飲、溺れた際や脳卒中、
交通事故など、様々な要因で
引き起こされる身体の「反応」と
言える症状です。

叶愛ちゃんの場合は、
明らかに歯の治療による
「麻酔処置」が原因での
死亡ということになります。

叶愛ちゃんは歯茎粘膜の
広い範囲に出血が確認された
ということで、司法解剖の
鑑定によると、 麻酔薬が誤って
血管に投与された可能性

指摘しています。

2歳というと、かなり体は
小さい訳で、麻酔の量や箇所を
間違えたら、もちろん体の
機能をストップさせる恐ろしい
可能性を持っていることは
誰でも想像するに難しく
ありません。

救急においても、医師とは別に
麻酔専門医がいるように、
麻酔に関しては非常に専門的は
知識と処置が必要とされます。

もちろん、歯科医も麻酔を
日常的に使用するはずですから、
麻酔に対する知識、学びを
十分に取得したからこそ、
歯科医の免許を取得でき、
開業、治療に当たることが
できているのはわかります。

けれども、現にこのような事故が
起きてしまったのですから、
これは言い訳のしようもなく、
歯科医の麻酔投与の方法が
叶愛ちゃんの死因と関係している
と誰もが疑うのではないでしょうか。

まだ警察が業務上過失致死の
疑いで捜査している段階なので
断定はできないのですが、

それ以外の死因は考えられない
のでは?と個人的には
感じてしまいます。

警察が現在業務上過失致死容疑
での立件を視野に捜査している
段階だそうです。

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適切な処置はできたのか?

これが、業務上過失致死であると
断定されれば、明らかに麻酔の投与
措置に誤りがあったということに
なるのですが、

そもそも、歯医者が投与する麻酔で
死亡するというのは、過去にも
起きたことのある事例なのでしょうか。

そもそも、人によって、麻酔に対する
反応には差があるのでしょうか。

叶愛ちゃんのケースを考慮すると、
麻酔による死亡は単に量的な問題
なのでしょうか。

歯科麻酔による死亡事例

実は、過去にもいくつかこれと
似たケースで、歯科医の麻酔により
小児が死亡した事例があるそうです。

2002年の6月に埼玉県で4歳
の小児が歯科医の麻酔により
死亡してしまいました。

その時に投与した麻酔の量は、
わずか0.8〜0.9mmリットルだった
そうです。

最初は微量で、様子を見て以上が
なかったので残りを注入した際に、
歯の治療を終えたあたりで、
容態(顔色)が急変し、病院に
搬送されたが、一時間後に死亡してしまった
そうです。

個人差はあるのか

この麻酔による死亡の原因として
考えられるのは、

神経性ショック
麻酔アレルギー

この二つが考えられるそうです。
神経性ショックというのは、
極度の緊張や痛みによる
ショックや恐怖感で自律神経が
バランスを崩し、血圧が低下し
脳が貧血をおこし、そのまま
意識不明になるという稀なケースが
あるそうです。

麻酔アレルギーというのは、
麻酔後に痙攣などの拒絶反応
が出るものだそうです。

小児の場合、過去の治療履歴から
薬物アレルギーの症状が
出たのかどうかを判断する材料
経験が乏しいために、情報不十分
であるケースが多いことも、
事故の可能性を引き上げることにも
つながっているようです。

埼玉の小児の場合は、神経性ショックの
要因が有力とされたのですが、
今回の福岡県の2歳の小児の場合は、
どう考えればよいのでしょうか。

いずれにせよ、この麻酔投与における
反応には個人差があるという意味では、
完全に全て把握し、症状が出るのを
予防するということは困難なように
思われます。

そういった意味では、この歯科医が
気の毒なように感じないでもありません。

個人差があるという要素を踏まえると、
この歯科医の麻酔事故による判決は
「医療ミス」か「不可抗力」かが
永遠のテーマとなりそうですね。

誤って血管に投与したとするなら、
これは不可抗力の領域ではなく、
完全な 医療ミスのケースとなります。

個人的に埼玉のケースと福岡の事故では
気になる 相違点が一つあります。

それは 歯科医の「反応」です。

続く
「事故のあった歯科医について」
を読みたい方は次のページへ ↓

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コメント

  1. ちん より:

    局所麻酔と全身麻酔をごっちゃにされてると思います。小児の場合、局所麻酔にプラスして、セデーションを用いる事もありこの際は、低酸素の可能性がありますが、今回のケースは笑気の使用も、静脈内鎮静法の記載も記事からは有りませんので、局所麻酔のみと考えると、麻酔薬か含有防腐剤のアレルギーか、何かを誤嚥させたのを気付かなかったかだと思います。

  2. 松本賢治 より:

    この少女の事故を調べていて、たまたまこのサイトに来ました。
    毎年、同じような事故がありますね。 とても悲しい事です。
    私はある日突然、麻酔のアレルギーになりました。
    麻酔のアレルギーは殆どがショック状態で現れます。
    注射をして20秒ほどで息が吸えなくなった感じがします。
    たまたま麻酔医アレルギーを認知している医師だったので、酸素吸入をして助かりました。
    その後、新しい歯科医に行く時は酸素の設備があるかを確認していますが、麻酔アレルギーについて何も知らない医師が多すぎると感じています。
    「私は麻酔アレルギーです」と言っても、多くの医師は「それは神経性」と言うのに驚きました。
    経験上、麻酔ショックは比較的短時間で治まります。でも、酸素がなければ死んでしまう確率は高いです。
    正しい判断と酸素ボンベがあれば、命を落とす事はないと実感しています。
    どうして歯科医は勉強不足の人が多いのかとても不思議に感じています。